2023.01.07

 

正月を迎えて はや 七日・・・

皆様は今年の抱負は決められましたでしょうか

 

どんな抱負も目標も、どんな道を歩むか

そこまでの過程(プロセス)が大切なわけですが

 

これは生きる上で、最も基盤(ベース)となる教えかと思います

 

私(あなた)はこの世界に唯一無二の存在です

ですから一人ひとり、ペース、歩幅、リズムが違うのは当然です

 

ついつい焦りや戸惑いが生じてしまうのですが

 

周りの早さに惑わされることなく「私の早さ」を大切にするとともに

周りの早さを「受け入れる」そんな余裕があるといいですね

 

お釈迦様が「楽しく生きよう」と仰ってくださっています

 

どうか、そのような一年になりますよう

自分にも言い聞かせつつ念じております

 

  合 掌

 

 

 

 

 

2023.02.01

 

大寒を過ぎ、寒い中でも日が伸びて参りました

暖かい日が待ち遠しいです

 

さて、生きているものは全て

どんな微生物でも

生きていくために必要なものがあります

 

しかし、これほど物を必要として

消費するのは人間ではないでしょうか

 

食料は勿論、身に着けるものや日用品に至るまで

ありとあらゆる物が

全て自然からの賜りもので

他の命の途中を頂いていると思いますと

ただただ感謝の念がこみ上げると共に

 

お釜に付いたお米一粒、野菜の切れ端

書き損じた紙の裏側など

出来る限り生かし、使い切ろう

という思いが湧いてまいります

 

   合 掌   

 

 

 

2023.03.01

 

 暖かな日が増えてまいりました。

散歩に出ますと、木々も芽吹き、色々な新芽が見えて嬉しくなります。

 

 さて、この「お聴聞」ですが、本願寺ではほぼ毎日法話を聴くことが出来ます。

それだけ「法を聴くこと」を大切にしているということです。

 

 またその「聴く側の姿勢」も大変重要です。

親鸞聖人はこれについて『仏願の生起本末を聞いて疑心あることなし』と示されています。

要するに「仏様の心、法を聞かせて戴く私たちは、疑いの心なくそのまま聞きなさい」

ということです。

 

 私たちはつい「自分が正しい」と思いがちです。

誰かの悩みや相談を聞くと「それは誰それが間違っている」「もっとこうしたらいいのに」

と、ついつい自分の考えを押し付けてしまいがちです。

自分を信じて突き進むのもよいですが

どちらかと言えば「疑うはまず自分の心」くらいがちょうどいいように思います。

 

 悩みや相談事は「聞いてもらった」というだけで、本当に心が軽くなるものです。

答えはいつも「自分の中」にあるのです。

 

 ですから「お聴聞」と同じで「ただただ その心を聴かせていただく」

それで十分だと思うのです。

 

   合 掌

 

 

 

2023.04.01

 

只今桜も満開!気温も心地よく、服装も軽くなり

春野菜など、ついに春が来た!と全身で感じますね

 

春と言えば「降誕会」と思う仏教徒の方は多いのではないでしょうか

 

今回、掲示板の内容について、解説は要らないかと思いますが

 

私たちは日々このことを心に持ち続け

仏様から照らしていただくだけでなく

自分から周りを明るく照らす人でありたいと切に思います

 

生きとし生けるものが幸せでありますように

世界が平和になりますように

と念じてやみません

 

さて、お釈迦様がお生まれになったときの逸話は色々ありますが

その時、9匹の竜が現れて「甘露の雨(甘い雨)」を降らせた

という事になぞらえて、お釈迦様のお像に柄杓で甘茶をかけてお祝いする

催しが各所で行われます

 

今年の築地本願寺の花まつりは4月9日に行われるようです

華道家の佐々岡隆甫さんが生け花を披露されるという豪華ぶり

 

浄広寺でも花御堂を出して、皆様に甘茶をかけて頂きたいと思います

 

どうか、この行事を通して、一層に世界平和と皆様の幸せを

心より念じたいと思います

 

 

  合 掌

 

 

 

 

2023.05.01

 

 今年のこどもの日は、令和5年5月5日と5が続きますね

未来を担う世界の子供たちの幸せを念じるばかりです

 

 さて、今月は浄土真宗の神髄です

 

 人は未熟に生まれ、未熟に死んでいくもの

と、様々な先生方が残してくださっています

 

 「それでも大丈夫」という阿弥陀様がいてくださるから

「軽やかに生きていく」ことを教えてくださっています  

 

 親鸞聖人の誕生とご生涯に感謝すると共に

教えのバトンを繋いでくださった すべての方々に手を合わせたいと思います

 

 

  合 掌

 

 

 

 

 お釈迦さまは出家されるとき 家族も身分も全て手放されました

 比丘とは僧侶のことです

「三衣一鉢」とは三枚の着るものと

托鉢(たくはつ)に使う入れ物のことです

 

 なかなか そこまで手放すことは出来ませんが 引出し一つ覗いてみても

もう使わないものや いつか使うかもしれないもの 高額だったから捨てられないものなど

物に執着していることもあるのではないでしょうか

 

「今と少し先の未来に必要か」

と問われると 要らないものがあふれていることに気付きます

 

 まだ使えるものは必要なところに寄付をしたり リサイクルに出したり

もう使えそうにないものは思い切って処分したりしてみますと

「時の流れ」を感じます

 すでに必要のなくなった物達をどかして

今と少し先の未来に必要なものをゆったりと置いてみると

「今とこれからの自分に大切なこと」が見えてくるように思います

 

そして いずれは この身も置いて、お浄土に参るのです

 

 

  合  掌

 

 

 

 

2023.07.01

 

人生は選択の連続ですね

日々何気なく過ごしていますが

ふと 「これでいいのだろうか・・・」と悩んだり

「なんだか気が進まないな・・・・」と気が重くなることも

あるのではないでしょうか

 

仏様から見た「自由」は勿論「自分勝手」とは違います

「この気持ちはどこから来ているのかな」と立ち止まり

自分の心を見つめ 

見栄や体裁や義務感に縛られていないか考えます

 

私自身も「〇〇しなくちゃいけない」と決めつけているな

と気付く時がよくあります

それよりも「私は〇〇したいな」と思いながら出来ることが

増えるといいなと思います

 

いつでも人生の主人公は「私」なのですから     

     

    合      掌

 

 

 

 

 

 

2023.08.01

 

今月は解説は不要かと思いますが

この言葉を目にしますと

このような考えの人々が 世の中を照らしてくれているのだな

仏の願いが届いているのだな と思います

とても嬉しく 頼もしく思います

 

そして自分も このように考え 伝えられる人でありたい

と思います

 

あらためて 素晴らしいですね

 

 

 

 

 

 

 

2023.09.01

 

夏がなかなか手を緩めてくれませんが

日も少しづつ短くなりつつあり、秋を感じています

 

さて、今月はウルグアイ第40代大統領 ホセ・ムヒカさんを

ご紹介したいと思います

 

 

 

彼は給料の9割を寄付し

家業である農業をしながら大統領を務めた彼は

国連の会議にもノーネクタイで簡素なジャケットでスピーチをしました

 

 そのスピーチは今も世界中の人々に

 「豊かさと貧しさ」

 について、多くの教訓を残しています

 

「我々は発展するために地球上にやってきたのではありません。

 幸せになるためにやってきたのです。

 貧しさとは、少ししか持っていない事ではなく

 限りなく多くのものを必要とし、もっともっとと欲しがることです。」

 

 世界一貧しい大統領と呼ばれましたが

 世界一心豊かな大統領だったのかもしれません

 

 

                         合 掌

 

 

 

 

2023.10.01

 

私たちは「平和な日常が続くこと」を望みます。

更には「もっと幸せに」と願うものです。

もし、そんな人生であったなら、私は今よりずっと傲慢で、

他の人の気持ちが分からない人になっていた事でしょう。

 

人は試練(苦難)無しには、なかなか成長できません。

 

そして「分かる分かる!そうだよね!」と、口では言えても、

本当のところ、相手と同じ気持ちにはなれないのです。

 

しかし、試練を味わい、時には七転八倒し、涙を流すような思いをすることで

「ああ、あの時、あの人もこんな気持ちだったのでは」

「今、あの人はこんな気持ちなのでは」

と沢山の人たちの心の痛みに気付き、寄り添うことが出来るのではないでしょうか。

 

そして、同じように、喜びも分かち合える。

そんな豊かな人に一歩、また一歩と近づけるのだと思います。

 

 

                   合  掌

 

 

 

2023.11.01

 

私たちの頭の中はいつも一杯で とても忙しいです

 

過去を思い煩い 未来を思い煩い

過去に起きたことを「ああしていれば」と考え

未来に起きそうなことを「こんな事になるかな」と妄想し

その隙間に「今」を詰め込んでいるのではないでしょうか

 

その癖はなかなか抜くことが出来ません

特に辛いことは忘れられず

いつまでも考えてしまうものです

 

頭の中が過去や未来に囚われ、執着していることに気が付いたら

一度目を閉じ、心を落ち着けて、目を開いてみましょう

目の前に さっきまで考えていた事が起きているでしょうか

おそらく ほとんどのことが起きていないのではないでしょうか

 

「今」に目覚め 「今」に集中する 

一つ一つを大切に生きる

そんな日々を送りたいですね         

 

                                                                  合  掌

 

 

 

 

 

 

2023.12.01

 

三浦綾子さんは 敬虔なクリスチャンです

病と共に生きた彼女の言葉は、多くの事を教えてくれます

 

日本人は自分や相手を褒め称え

喜びを分かち合うことが苦手と言われています

物質に重心が傾いていることも大きな要因かと思います

比較の中で生きている限り本当の幸せには出会えません

 

私たちは等しく、日の光や、大地や、空気の恩恵を受けて生きています

 

それだけではなく、無数の恵みを受けて生かされているのです

 

そのことを歓び、この一年を振り返ると

自分も他の人も沢山のお陰様の中で

沢山の事を成し遂げられたのではないでしょうか

 

互いに歓び、褒めたたえあう

そんな温かな年末を過ごされてはいかがでしょうか

 

                                                                    合  掌

 

~ 今年もありがとうございました ~